妊娠中に痔になる人は多いと言われています。
私もその1人、妊娠中に痔になったと思っていたら…
まさかの潰瘍性大腸炎でした。
同じように妊娠中に排便時の出血が治らず悩んでいる方がいたら、もしかしたらその出血は痔じゃないかもしれません!
今日は私が、妊娠中の排便出血から潰瘍性大腸炎と診断されるまでの経緯をお伝えします。
症状
妊娠6ヶ月にさしかかったある日、トイレで少し硬めの排便。拭いたらトイレットペーパーに血がつきました。
少し便秘っぽかったのと、硬めの便だったので「お尻が切れたんだな」と思いました。
その日から排便時には毎回トイレットペーパーに血がつくようになりました。
色は鮮血、真っ赤な血でした。
排便時の出血以外に、腹痛や下痢などの症状は何もありませんでした。
便秘も治り、柔らかい調子の良い便になってからも毎回血はつきました。
妊娠中は血流も多くなって切れやすくなるって聞くし、1回切れたから癖になってるんだろうな〜
深く考えずにそのまま過ごしていました。
1ヶ月経っても全く変わらず、排便時には毎回血が出ていました。
便にも少し血が付いていましたが、便器が真っ赤に染まることはありませんでした。拭くとトイレットペーパーに赤い血が付くという状態でした。
数回だけ、排尿だけの時も少しお尻に力を入れるとトイレットペーパーに血がついたこともありました。
妊婦健診の際に相談して、キュウキキョウガイトウという漢方の痔に効く飲み薬を処方してもらいました。
1週間飲みましたが症状は全く変わらず。
次に、ヘモポリゾン軟膏という注入薬を処方してもらいましたが、症状の改善は見られませんでした。
1ヶ月半が経っていましたが、出血は治りませんでした。
以前と変わらず出血以外の症状はなく、毎日快便で便の状態も悪くありませんでした。
薬も全く効かず出血だけこんなに続くのって本当に痔かな?何かおかしい気がする…
薬が全然効かないこと、便秘でもなく硬い便でもないのにここまで出血が続くことに疑問を抱き始めました。
痔の注入薬を処方してもらう際に、薬剤師さんに
「どこからの出血か確実な診断はありましたか?」
「薬を使っても改善しなければ、お尻じゃない可能性もあるので消化器内科など受診してくださいね」
と心配そうな顔で言われたことも、なんとなく心に引っかかっていました。
もし痔だと診断されたら安心材料にもなるから、とりあえずどこから出血してるのかしっかり診てもらおう。
出血から1ヶ月半が経ち、近くの肛門科を受診することにしました。
1度目の診察
近くの口コミの良さそうな肛門科を受診しました。
症状を話し、視診・触診・肛門鏡での診察をしてもらいました。
ちょいとヒリヒリして痛かったよ〜
先生からは、
・確かにイボ痔のようなものもあったがそこから出血は見られない
・腸が荒れている(出血が見られる)
と言われ、腸からの出血の可能性が非常に高いと伝えられました。
また、「白い粘液が便につくことはありませんか?」と聞かれました。
確かに、便に白い油のようなものがまとわりついていたことがあったので、そう伝えました。
腸に白い粘液がたくさんまとわりついていると言われました。
結果として、潰瘍性大腸炎の可能性が高いと診断されました。
今の症状&状態が
・排便時に毎回出血する
・便に白い粘液がついている(粘液便)
・排便は1日1回(普通の固形便。便が硬い・柔らかいとかもない)
・腹痛や下痢はなし
と軽いことから、とても軽症ではあると言われました。
本来であれば、すぐに内視鏡検査など精密検査を行い、状態を細かく見て診断を確定させて治療に入るのですが、妊娠中のため全て慎重にならざるを得ないと説明されました。
潰瘍性大腸炎の薬自体は妊娠中も問題なく使えるそうですが、薬の副作用が出る人がいて、副作用が出た時に良くないと言われました。
副作用が出なければ何の問題もないけど分からないので、今は症状が軽いことから、検査・治療の出来る出産後まで待つという選択肢もあると言われました。
妊娠後期には症状が良くなるケースが多いという話しや、現在の症状が軽症であること・悪化傾向がないことから、一度は出産後まで待つ選択をしました。
出産後に悪化するケースが多いようです。怖い…
万が一、出産までに悪化したら(血の量が増える・下痢・腹痛)再び診てもらい、大きな病院に紹介状を書いてもらうことになりました。
先生に日常生活で気をつけることを聞いた際に
・とにかくストレスを溜めない
・よく眠ること
と言われました。
その後、確定診断
初めに行った病院では、産後まで様子を見ることになり薬の処方などは何もなかったのですが、それからもずっと血便は続いていました。
しっかりと検査をした訳でもなかったので、数ヶ月間毎日血便が続く状態に
「本当に潰瘍性大腸炎だけだよね?」
「直腸がん(大腸がん)だったらどうしよう」
と、どんどん不安が募ってしまいました。
そこで、別の病院で再度診てもらうことにしました。
経緯を説明し、妊娠中でも可能な限りの検査をして欲しいとお願いしました。
とても親切な病院で、下剤や鎮痛剤の服用をせずに可能な範囲での内視鏡検査をしてくれました。
直腸部分のみの内視鏡でしたが、痛みも全くなく、炎症の範囲が本当に肛門付近の直腸部分のみだということも分かり、改めて潰瘍性大腸炎の診断でほぼ間違いないということでした。
がんの心配はないと言われて安心しました。
そして生検検査をした結果、潰瘍性大腸炎の確定診断となりました。
妊娠中の治療
妊娠中でも問題なく使用できるということで、まずはペンタサ坐薬を処方してもらいました。
炎症が直腸(肛門付近のみ)なので坐薬から始めました。
稀に副作用が出る人もいたり効果のない人もいるみたいなので使用する際は緊張しました。
幸い副作用は何もなく、ペンタサ坐薬を使用開始してから3日後…
出血がほぼ止まりました!!!
数ヶ月間毎日出続けていた赤い血が、拭いてもトイレットペーパーに付きませんでした。
肛門付近のみの炎症なので坐薬の効果がテキメンだったのかもしれません。
まさかこんなに早く出血が止まるなんて!効果に感動!
ペンタサ坐薬を使用してから、翌日の便に白いものがつくことが増えましたが、坐薬の溶け残り?のようでした。
何の問題もないとのことでした。
まさか妊娠中に潰瘍性大腸炎を発症するとは思いもよりませんでしたが、投薬までの間も幸い軽症のまま悪化せずにいてくれたので良かったです。
また何か変化があれば経過報告します♪